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癌年齢を迎えて(弁護士 真早流 踏雄)

  • 2019.4.15

調べてみると「癌年齢」とは一般的には40歳代以上を言うようである。
そうであれば66歳にもなった私が「癌年齢を迎えて」はないだろう。
ただ,最近、実感として癌を意識するようになったことから,この表題で書いてみることにした。
昨年末の健診で前立腺がんの腫瘍マーカーが基準値を超えているので専門医に診てもらうように勧められた。
そこで泌尿器科を受診したところ,担当医から,①直腸内の蝕診,②MRI検査,③生検をするとの説明があった。
早速,直腸内の蝕診がなされることになり,ベッドに横になってズボンを脱ぐように促された。
看護師さんの説明によると,お尻から指を突っ込んで中の様子を診るということであった。
看護師さんに「そんなことはしたくないですよ。」と訴えたが「そうですよねえ。」とあまり関心が無さそうであった。
間もなく男性の医師がベッドの傍に来られ,「あれ。この人は,もう終ったんだったかなあ。」と隣室の方に向かって言われた。
少々不安を覚え,「先生,まだですよ。」と教えてやった。先生は,お尻に指を突っ込んで,
「これは・・」とか「左が・・」とか意味不明のことを言われ,その度,不安感が大きくなった。
その触診の結果については何も説明がなく次回にMRI検査を受けるように指示された。
数日後,別の病院でMRI検査を受け,その結果を持参して,最初の先生の診察を受けたところ,
MRI画像を見せられ,前立腺の周囲には癌は見当たらないとのことであった。
幸い,お尻から針を入れて細胞を取って調べる生検はしなくてよいことになった。
ホッとするとともにドッと疲れが出た。
今回は何とか事なきを得た。しかし,二人に一人は癌になる時代である。
周囲にも癌になる人が増えてきたようである。
早め早めに対処したい。